前回に続きまして、松江市在住の90歳代前半の方からお聞きした話をご紹介します。
今回は、前回の椿の実を煮て油を採る方法に続きまして、搾油所に持って行って油を絞ってもらうお話からです。
[搾油所に持って行って油を絞ってもらう]
搾油所に実を持って行って油を絞ってもらう時は、浜乃木町にあった搾油所で絞ってもらったそうです。今もその搾油所があるかどうかわからないとのことでした。
今でも現役の搾油所が出雲に一箇所、雲南に一箇所あると聞きますが、確認していません。
椿油は天ぷら油に最高で、山茶花油はそれよりさらに上等だそうです。
また、髪油としても最高で、特に女性の髪によいとのことでした。今でも、例えば京都にこんなお店もありますね。
■かづら清老舗 http://www.kazurasei.co.jp/
その他に、どんな使われ方をしたのでしょうか。
椿の材は緻密ですが、桜や樫のように鍬の柄や敷居等に使われるのは見たことがないそうです。和傘の上部と中間の骨受けには使われたそうです。
緻密で思い出しましたが、私の知人がヤブツバキの材も使って木口版画というものをやっています。
■松岡淳 版画家・イラストレーター https://atsushimatsuokawe.jimdofree.com
こういった年配の方のお話は書き留めておかないといずれ忘れ去られてしまうかもしれませんので、ここに記してご紹介しました。
0 件のコメント:
コメントを投稿