-教室もやっておられるんですよね。
笠木:そうです。まだ始めて1年くらい(編注:インタビュー時点で)なんですけど。今は織りと紡ぎをさせていただいているんですけど、もうそれは教えないで、織るとこだけ楽しんでいただくというスタイルでやっています。デザインを決めていただいて、こういうのが織りたいというのが決まったら、私がそのために織り機に糸をセットして、教えるというより、楽しんでいただくという感じです。
これは1ヶ月で1万円をいただいています。で、2時間半の作業を1回として、3回で織り上げる形です。3回目で織り上がらなければ、1回2500円で追加講習します。
2ヶ月かけて織られる方もいらっしゃいますし、いろいろです。
-どういった方が来られるのですか?
笠木:今のところ地域の方がほとんどです。5人くらいでしょうか。
-口コミですか?
笠木:そうです。すごいですよね。1ヶ月に一人しかできないので、2ヶ月される方も、4ヶ月される方もいらして、1年中どなたかが来ているという格好です。ありがたいことです。
-機械を占領してしまいますもんね。順番でないとできませんね。
笠木:子育て中で家事もあり、午前中しかできません。仕事で疲れ果ててしまっていては子育てに支障もあり、そうならない範囲でやろうと思っています。短い時間しかやらないと決めて、集中しています。お母さんだとなかなか大変です。
来てくださる方も休みの日に来てくださるので、趣味のはずがそれで疲れ果ててもいけませんし、それよりはゆったりと機織りを味わっていただくような教室にしたいと思っています。
-大人の趣味の場合、あまり追い詰めるといけませんよね。若い人が来ておられるのですか?
笠木:20代から60代までいらっしゃいます。お孫さんを見ていらっしゃる方は熱で行けませんとかもありますし。
私が1ヶ月に一人しかできないので、宣伝していません。でも思ったよりは来てくださいました。
紡ぎならいつでもできるんですけど、織りは織り機を占有してしまいますので。
もしやってみたい方は、ウールに興味がある方がいらっしゃれば、お話はいつでもできます。
-今までお話を聞いた限りでも、ウールで一冊本が書けそうですね。羊の飼育から織りまで全部やっておられますし。
笠木:本は少ないですね。出てても絶版になっていたり。英語の勉強も始めました。いい本は全部英語で、翻訳もされませんし。ウィーバー(手織りの専門家)が書いた本は大体アメリカやイギリスで書かれていて、北欧で書かれたものも英語で出ますし、日本語に訳せたらいいなと思って、オンライン英会話で英語を勉強し始めました。
-すごいですね、お子さんも小さいのに、そのバイタリティーが。
笠木:紡ぎ・織りの技術を伝える動画も、大体英語なんですよ。面白い動画って全部英語ですから、英語がわからないと、すごく損しているんですよ。
今、アメリカの羊を飼っている牧場が、オリジナル糸を売っているんですよ。そういうページもみたいと思うんだけど、「英語がすぐ読めなくて悔しいー」と思って、英語をやって、もっとみんなに伝えたいなと思い始めたんで。
オンライン英会話のフィリピンの方ってとっても優しいし、安いんですよ。もう半年くらいやっているんですけど、かなり英語力も上がったと思います。
日本の生地のことも発信したいし、日本ではごく一部でしか知られていない海外の技術も知らせたいし、いろんなやり方があって、自分に合ったやり方を選べばいいし、知識が多い方が創作が楽しくなるはずだと思って、いろんな作り方を紹介したいと思いますしね。
日本人は習得するためにこうあるべきだって、だからできている人、できていない人ってなるんですけど、大事なのは自分に合う方法を探すこととか、こういうのを作りたいと思い描く力です。
ウールはほんと面白いですよ。手紡ぎがどうとかでなく、ウール自体を楽しんで欲しいです。
*笠木さんより
現在は、織り物教室はお休みしています。
ご興味のある方はメールをください。
kasagifiberstudio@gmail.com
(つづく)
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